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MIDIっていったい何なのか簡単に説明するよ!【DTM・DAW】

アップで写されたMIDI端子。MIDI-IN MIDI-OUT MIDI-THRU

どうも、MIDI機器大好きおじさん百倍仙師 (もべせんし)です。

DTM関連の話題でよく耳にするMIDIという言葉。
DTMをしていればソフトウェア、ハードウェアにと、ちょくちょくでてくる言葉だけど、いったいどういうものなの?って人もいるでしょう。

昔、打ち込み音楽を始めたいって人たちから何度か「MIDIファイルって何?」とか「MIDI端子って何に使えるの?」とか聞かれたことがあります。

今なら、「ググったらすぐわかるよ~」で片付きそうな話なんだけど、DTMの話題を扱うブログとして、それではあまりにも雑すぎるのでMIDIについて簡単に説明しておきます。

MIDIとは何なのか?

MIDIは、ミュージカル インストルメント デジタル インターフェイス(Musical Instrument Digital Interface)の略で「ミディ」と読みます。

電子楽器同士や、他のオーディオ機器間でデータを転送したり共有するための共通規格です。

MIDIに対応していればメーカーの垣根を越えて機器同士を連携させることができます。

MIDIは演奏情報の世界共通言語

MIDIは音楽の演奏情報をデータ化して、MIDIに対応した電子楽器やパソコン等で再生できるようにしたもの。電子楽器同士の共通言語と言えます。

初期のMIDI規格自体は、1981年に誕生しているのでかなり歴史のある世界規格です。

MIDIの言い出しっぺはローランドの創業者

メーカーの垣根を越えて使える電子楽器同士の共通規格を作ろうぜ!って当時の主要メーカーに働き掛けたのは、電子楽器メーカーとして有名なローランドの創業者、故・梯 郁太郎(かけはし いくたろう)氏。

この方の存在を知った時、「名前からして電子機器の架け橋になる事を運命付けられてるやん!」っとか思ったのが今では懐かしい……。

ちなみに、リズムマシンの名機「TR-808」や、アナログポリフォニックシンセサイザーの名機「JUPITER-8」を世に出した凄いお方で、電子楽器界のゴッドファーザーとも言える偉人であります!

MIDIで主にできる事

MIDIを活用して主に下記の事ができます。

  • 機器同士を接続してリアルタイムに操作
  • 演奏情報をファイル化して自動演奏データとして利用
  • MIDIに対応した照明機器等の制御

機器同士を接続してリアルタイムに操作

MIDIキーボード(鍵盤)やMIDIコントローラーを音源機器に接続して演奏したり、DAWソフトやMIDIシーケンサーの制御(自動演奏の開始、停止、各MIDIチャンネルのボリューム、パンの操作等)をリアルタイムに行えます。

一つの機器から複数のMIDI機器を同時に制御することもできます。

演奏情報をファイル化して自動演奏データとして利用

演奏情報をデータ化してMIDIファイルとして保存することができます。

「SMF」スタンダードMIDIファイル(Standard MIDI File)と呼ばれるフォーマットが標準的なMIDIファイル形式と言われています。拡張子は「.mid」

MIDIファイルは、MIDIシーケンサーDAWソフトにリアルタイム演奏で入力したり、ボタンやマウスで数値的に入力することで作成できます。

MIDIに対応した照明機器等の制御

本来、電子楽器の演奏情報をやり取りする為に生まれたMIDI規格ですが、音楽機材以外でも使われることがあります。

ステージ照明機材にはMIDI信号をトリガーにしてオンオフや照度の値を制御する物も存在します。

MIDI信号を受信できる仕組みがあれば、ノート情報のオンオフを機器の機能に割り振る事も可能なのでアイデアしだいで応用の利く規格と言えます。

パソコンに接続したMIDI鍵盤のノート情報をパソコンの文字入力情報に変換するソフトなどもあるので、パソコンソフトのショートカットを鍵盤に割り振るなんて使い方も可能です。

MIDI端子でつながる音楽機器たち

様々な音楽機器のMIDI端子

MIDI端子が付いていれば、いろいろな音楽機器を組み合わせて使うことができます。
古い音楽機器と最新の機器を組み合わせる場合なんかもあります。

一部ですが、使用例を紹介します。

鍵盤系機器から音源系機器

たとえば、音色は好みじゃないけど鍵盤のタッチは気に入っている古い電子ピアノのMIDI-OUT端子から最新シンセサイザーMIDI-IN端子にMIDIケーブルを接続。今風のゴージャスな音で演奏するなんて使い方もできます。

鍵盤系機器からパソコン

DTM的な使い方であれば、MIDIキーボード、シンセサイザー、電子ピアノなどの鍵盤系機器から、パソコンに繋がったMIDIインターフェイスMIDIインターフェイス機能を持ったオーディオインターフェイスに接続、DAWソフトで演奏データの打ち込みって感じになります。

ワークステーションシンセサイザーMTR

Roland VS-1680(デジタルMTR)とその背面に付属するMIDI端子

筆者の場合、パソコンでの音楽制作に移行する前は、MTR(マルチトラックレコーダー)とシーケンサー内蔵のワークステーションシンセサイザーMIDIケーブルで同期演奏させてレコーディングしていました。
デジタルMTRRoland VS-1680とシンセサイザーを同期演奏させてシンセ用のオーディオトラックを節約してギターやボーカルのトラックにまわしていました。
90年代の終りごろから2000年代のあたまはこのスタイルでしたね。DAWはまだ黎明期って感じで、オーディオレコーディングはいろいろと不安定だったので…。

MIDIコントローラー系機器からギター系機器

MIDIコントローラーやMIDIフットスイッチなどから、マルチエフェクター、アンプシミュレーター、ギターシンセサイザーなどの音色切り替えやエフェクト量コントロールができます。

昨今のMIDI事情

最近は、MIDI機材の技術革新が進んで、MIDI端子やMIDIケーブルに頼らない接続方法が主流になりつつあります。

MIDIのUSB接続

音源モジュールなんかはUSB1.0/1.1 規格の頃からパソコンに直接USB接続できるものがあったのですが、最近では、MIDIキーボードやシンセサイザー、ギターのマルチエフェクターなんかもUSBでパソコンに直接つないでMIDI信号をやり取りできるようになっています。

BluetoothでワイヤレスMIDI

昔もワイヤレスMIDIの機材はあったのですが、昨今Bluetooth利用したワイヤレスMIDIBluetooth MIDIMIDI over Bluetooth Low Energy)対応の機器がどんどん増えてきています。

ワイヤレスのMIDIキーボード、ワイヤレスのウインドコントローラー、MIDI端子に挿せば無線化できるMIDIアダプターやパソコンのUSB端子に挿してワイヤレスMIDIを送受信するアダプターなどなど。

ワイヤレスアダプターは、YAMAHAのMD-BT01、UD-BT01、Quicco Soundのmi.1シリーズなどが先行している感じだったけど、RolandのWM-1、WM-1D、CMEのWIDI Masterと、他の大御所も出してきたので、いよいよ選択肢が広がってきたように思います。

昔のワイヤレスMIDIはCMEの独壇場だった気もするが。これも世の流れでしょうか。

ちなみに、私は、RolandのWM-1、WM-1Dを発売前から予約してソッコーで手に入れました。

最後に

MIDIに対する自分なりの認識を語ってみました。

MIDIについてもっとちゃんと知りたい~!って人は、MIDI検定試験関連の書籍を読んでみるのも面白いかもしれません。

90年代からお世話になってるMIDI機器のあれこれを思い出しながら書いてみましたが、結局、最近のMIDI機器の充実ぶりに感動して終わるって感じでした。

ワイヤレス系の機器はこれからもどんどん増えそうな気がします。楽しみです。

「時代はワイヤレス!」